メンテナンス・手入れ

2016/07/10

尺八の扱い方

歌口を守ろう

utakuchi
楽器説明でも解説しましたが、歌口は音を出す上で非常に大事な部分です。
しかし、ここは薄くて欠けやすい部分でもあります。
ちょっとぶつけただけで割れたりしてしまうので注意して下さい。
通常は歌口を守る「歌口キャップ」を使用します。
尺八キャップ(並)
尺八キャップ(並)

もしも、割れたり欠けたりした場合、製管師にすぐに修理してもらいましょう。
放っておいてはいけません。

中継ぎのはずし方

nakatugi
尺八には上管と下管があり、中継ぎで分離できるようになっています。
抜く場合、無理矢理抜くのではなく、中継ぎ部分を右手で持ち、左手で右手を叩くと自然と抜けてきます。
ある程度抜けてから引っ張ってはずしましょう。

何度も抜き差ししていると、中継ぎのホゾ部分に塗られている漆が摩耗していきます。
そうなると緩くなってしまい、演奏中に動いたり、ひどくなると息が漏れてしまうようになってしまいます。
予防策として、なるべく抜き差ししない、ホゾ部にグリスを塗るなどをすればある程度は防げます。
YAMAHA ヤマハ コルクグリス スティック CGK4
YAMAHA ヤマハ コルクグリス スティック CGK4

こちらも、漆が剥げてきたら製管師にお願いして塗り直してもらいましょう。

温度と湿度に注意!

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尺八は竹で出来ていますので、取り扱いを誤ると使い物にならなくなる場合があります。
まず一番の敵は「乾燥」です。
竹は乾燥に弱く、割れてしまう事があります。
(筆者も恥ずかしながら割ってしまった事があります…。)
この割れを防ぐのがまずは一番大事です。
日本は季節の特徴として冬は乾燥し、夏はジメジメしています。
ですので、冬の寒い時期に割れる事が比較的多いですが、夏も油断してはいけません。
真夏はエアコンを使う家庭も多いでしょう。
エアコンが効いた室内に放置しておくと簡単に割れてしまいます。

では、どうすれば良いかというと適度な湿度を与えてあげる事が一番です。
しまう時に縦長のビニール袋にしまうのも効果的です。
またケースをお使いの方はスポンジの様な物に水を含ませ、一緒に入れておくのも良いです。
ただし、湿度があるという事は雑菌の繁殖にも効果が出てしまいます。
せっかくの楽器がカビだらけになっては意味がありませんので、衛生面も充分気をつけましょう!
特に歌口部分は口元に近いので、こまめに水洗いか拭くようにして下さい。

尺八に油を塗る方もいるようです。
オリーブ油が一番ポピュラーのようです。
塗る場合は布に染み込ませうっすら全体に塗れば充分です。
けっしてベタベタになるほど塗らないように!

万が一割れてしまった場合はすぐに修理に出しましょう。
放っておくとますます割れが広がります。
専門家に任せてしまうのが一番です。

結局、一番の防止法は毎日「吹く」これが一番だったりします。

私は、部屋に温度・湿度計を置いています。
やはり数値で分かると管理しやすいのでおすすめです。

ちなみに、これは温度と湿度が分かり、なんとメトロノームまで付いています!
KORG コルグ 温度・湿度計付きポータブル・メトロノーム Humidi-Beat HB-1J-BK ブラック
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露切りの必要性

尺八を吹く人はおそらくほとんどの人が持っているであろう「露切り」。
これは何のために使うのでしょう?

吹いていると尺八の管尻から液体がポタポタ垂れてくることがあります。
あれは、唾液というよりは、息の水分なのです。
これが結露して水がたまってくるのです。

そして、尺八の内部は漆が塗ってあります。
新品の尺八の内部を見れば分かりますが、滑らかでツルツルです。
この漆は、水分でだんだん剥がれてしまいます。
ですので、尺八内部が常にビショビショというのは漆によくないので、拭きとってあげた方がいいわけです。

ただ、これは勘違いしている人がいて、常に拭きとっておかないと鳴りが悪くなると思いこんでしまっています。
鳴りが悪いのは吹き方が悪いのがほとんどで、よほど内部が水滴まみれにならなければそこまで変わりません。
「おまじない」のように露切りを使うのではなく、吹き方を見直しましょう。
水滴は、練習の終わりなどに拭きとっておけば十分です。

ちなみに、尺八用の露切りだとちょっと高くなってしまうので、こちらのようなクラリネット用などの「クリーニングスワブ」で代用可能です。
YAMAHA ヤマハ クリーニングスワブ2M CLSM2
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信頼できる製管師(尺八メーカー)を見つけよう!

尺八は大事に使えば数十年は使えます。
ただ、長く使うにはやはりメンテナンスが必要になってきます。
内部の漆が剥がれてきたり、中継ぎが緩くなったりなど、徐々に劣化していきます。
なので、やはり専門家に時々直してもらうことをオススメします。

そんな時、信頼できる製管師(メーカー)がいるとやりやすくなります。
基本的には購入したところにお願いするのが一番ですが、引っ越しなどで遠方になってしまったなど、難しくなる場合もあります。
ですが、なるべく信頼して自分の楽器を任せられる人を探すのが長い目で見ると得になります。

他にも音程の調整や割れ修理など、製管師との付き合いは尺八を演奏する上で不可欠なんです。
また、基本的に製管師は尺八の演奏もできます。楽器の構造に誰よりも詳しいので、演奏上のアドバイスもしてもらえます。
是非、楽器のことを何でも相談できる製管師を見つけましょう!

当サイトでは全国の尺八工房や販売店をご紹介しています。
参考にしてみて下さい。
尺八工房・販売店リンク

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